Solar-B光学望遠鏡機械熱試験モデル組立、PM電気試験始まる 2005年度の打ち上げを予定している宇宙研の第22号科学衛星Solar-Bは、3台の 観測機器(光学望遠鏡、X線望遠鏡、極端紫外線撮像分光装置)を搭載する。同 衛星は、日米英の国際協力のもとに開発が進められているが、日本側の担当であ る光学望遠鏡の機械熱試験モデルの組立及びその評価試験が宇宙研C棟クリーン ルーム及び機械環境室で開始されている。光学望遠鏡は有効径50cmのグレゴリー 反射式で、回折限界に近い光学性能発揮のために、機械的衝撃、温度変化などに よる光学系の位置保持精度がカギとなっている。望遠鏡主構造であるトラス、ミ ラーセルなどは超低膨張複合材(CFRP)でできており、PFM品のためクリーンルー ム内にクラス100のクリーンブースを設置し、組立・評価はこの中で行っている。 主鏡・副鏡は軽量化された超低膨張ガラス(ULE)でできており、主鏡が打上げ衝 撃に耐えられることが第一関門となる。このため機械熱試験モデル組立に先立ち、 アルミ製ダミー主鏡による振動・衝撃試験(7月10日〜18日)、望遠鏡音響モデルに よる音響試験(NASDA、7月26日〜30日)を行い、機械耐性の評価を行っている。8 月半ばより機械熱試験モデル組立を開始し、干渉計を用いた光学性能評価試験を 行っていく。また、Solar-Bプロトモデル電気試験もC棟クリーンルーム及びチェッ クアウト室で7月16日より開始され、9月半ばまで行われる予定である。