若手研究者賞を SOLAR-C 準備室メンバーがダブル受賞
国立天文台 ひので科学プロジェクト
第2回 自然科学研究機構若手研究者賞を、国立天文台 SOLAR-C 準備室 室長の 原 弘久 准教授と、同 SOLAR-C 準備室併任の 後藤 基志 准教授(核融合科学研究所) が受賞致しました。 (SOLAR-C準備室は、太陽観測衛星「ひので」の後継となる観測衛星 SOLAR-C を開発するために設立された部門です。)
受賞対象となった研究テーマ
- 原 准教授
「ひので衛星極端紫外線撮像分光装置による太陽コロナの分光研究」
コロナのダイナミックスを研究するための高性能分光装置の開発に取り組み、コロナ輝線分光から知ることのできるプラズマ温度やプラズマ運動情報を使って、コロナの加熱領域や太陽フレアのエネルギー解放領域の特徴を明らかにした。
- 後藤 准教授
「絶対分光計測と非平衡原子モデルによるプラズマ診断の研究」
高精度の分光計測と衝突輻射モデルにより核融合プラズマの定量的分光研究の手法を確立させた.とくに,プラズマ中心部の粒子発生レートを初めて実験において明らかにし,粒子輸送研究の新たな展開に貢献した.
記念講演会
2013年6月16日に日本科学未来館 みらいCANホールにて、受賞式と記念講演がありました。
記念講演タイトル
- 「宇宙からの観測で明らかになったダイナミックな太陽の姿」 原 弘久
- 「原子と光に注目した高温プラズマの診断」 後藤 基志
左: 原准教授による講演(NINS)、右: 後藤准教授による講演(NINS)(画像をクリックすると大きな画像で個別表示します。)
受賞者のコメント
- 「今回の受賞は個人に対してですが、ここにいたるまでのことを思い出しますと、多くの方のご支援やお導きがあってたどり着けたのだと思います。研究はまだ道半ばであり、自身が目標とするところへ向けて今後いっそう精進したいと思います。」(原 弘久 准教授)
- 「この度の受賞は,核融合科学研究所および国立天文台の先生方,ならびに国内外の多くの共同研究者の方々のご支援の賜物です.この場をお借りしてお礼申し上げます.講演会では意欲あふれる高校生たちと議論する時間をたっぷりと作っていただき,彼らの旺盛な好奇心や科学に対する真摯な尊敬の気持ちに接することで,こちらの方が多くの刺激を受けるとともに研究に対する心構えを新たにしました.これからもよろしくお願いいたします.」(後藤 基志 准教授)
自然科学研究機構若手研究者賞について
自然科学研究機構若手研究者賞は、エイベックス・エンタテインメント株式会社から天皇陛下御即位20周年を祝う奉祝曲「太陽の国」(歌唱:EXILE)の収益の一部をご寄附頂いたことを受け、新しい自然科学分野の創成に熱心に取り組み、成果をあげた優秀な若手研究者を表彰することを目的として創設されたもので、今回が2回目となります。
関連リンク
- 第2回若手研究者賞記念講演(自然科学研究機構)
- 核融合科学研究所
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