「ひので」可視光・磁場望遠鏡のフィルターによる撮像観測について
「ひので」衛星に搭載されている可視光・磁場望遠鏡は、フィルターによる撮像観測とスペクトロ・ポラリメータを用いた偏光分光観測の2つの機能を有しています。フィルターを用いた観測では特定の波長における画像や速度場・磁場マップを高い空間・時間分解能で取得できます。一方、スペクトロ・ポラリメータによる観測では、高精度の三次元磁場を測定することができます。またスリットの位置を少しずつ移動させることによって、磁場のマップ、太陽表面の画像、速度場を作成することもできます。
この可視光・磁場望遠鏡は軌道上ですでに約10年間にわたり観測を行ってきていますが、2016年2月25日にフィルターによる撮像観測に用いるカメラにおいて過電流を検知し、このカメラの電源を一旦オフにし、それ以降フィルターによる撮像観測は停止しています。現在、過電流が流れた原因および復旧の可能性について調査中です。
なお、可視光・磁場望遠鏡のスペクトロ・ポラリメータは問題なく稼働しており、貴重な観測データをとり続けています。
詳しくは、以下をご覧ください。
http://solarnews.nso.edu/2016/20160401.html#section_savage