開発状況

光学試験用巨大タワー、現る!

 高さ約4メールもあるSolar-B衛星を飲み込んでしまうほど巨大な試験用タワーが突如出現!場所は宇宙科学研究所新クリーンルーム内。Solar-B衛星に搭載される可視光望遠鏡(SOT)の望遠鏡部(OTA)の光学性能の確認、およびOTAとSOT焦点面検出装置(FPP)との間のアライメントを、Solar-B衛星に組み込んだまま行うための試験タワーである。

 SOTは回折限界像(空間分解能約0.2秒角)を取得する光学望遠鏡である。Solar-B衛星に組み込まれた状態にて、回折限界の光学性能やアライメントを確認するために、OTAにはインジェクションポートと呼ばれる確認用パスを持っている。この確認用パスを通して、干渉計測やセオドライトを用いたアライメント計測を行うことが出来る。これによって、衛星レベルの振動試験などシステム環境試験後にOTAが回折限界の光学性能を保っていることや打ち上げ前に光学性能の最終確認を行うことが可能となる。

 6月20日から24日にかけて、試験用タワーにてアライメントおよび光学性能試験を行い、試験手段に問題ないことの確認を行う。これによって確立された試験方法は、フライトモデルで実践される。

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試験用タワーの組立作業

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Solar-B衛星を試験用タワー内部に据え付ける作業中

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試験用タワーの骨組みでがっちりと囲まれてしまったSolar-B衛星

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Solar-B衛星上半部と試験用タワーimage008 2.jpg

試験用タワーのてっぺんに据え付けられた60cm直径高精度平面鏡。干渉計測で使用される。

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