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太陽観測ロケットCLASP2.1 打ち上げ成功

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写真. 太陽観測ロケットCLASP2.1の打ち上げの瞬間 (Credit: US Army Photo, White Sands Missile Range)

 2021年10月8日11時40分(アメリカ山岳部夏時間、日本時間 9日2時40分)、アメリカ・ホワイトサンズミサイル実験場にて、太陽観測ロケット CLASP2.1 (Chromospheric LAyer Spectro-Polarimeter 2.1)が打ち上げられました。ロケット、観測装置いずれも完璧に動作し、約6分間にわたる観測データの取得に成功しました。

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CLASP2.1スリットモニター撮像装置で観測した彩層の様子。青線で示された16箇所で紫外線スペクトルを得た (©NAOJ, NASA, IAS, IAC)。

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CLASP2.1で観測を行った領域。左のパネルはSDO衛星に搭載されたAIA装置で撮影した太陽全面像で、CLASP2.1スリットモニター撮像装置の視野 (右下のパネル) を白枠で示している 。右上のパネルは左のパネルの画像からCLASP2.1と同じ視野を切り出して拡大したもの。(画像をクリックするとgifムービーが表示される。mp4ファイルはこちら。)

 CLASP2.1は、2019年に実施した観測ロケット実験CLASP2の再飛翔計画です。CLASP2は、太陽彩層から放射される紫外線の偏光を測定することで、彩層底部から彩層最上部に至る磁場の高度分布を明らかにしました。しかし、スリットを固定した観測であったため、スリットに沿った空間一次元の磁場情報を得るのみでした。今回実施したCLASP2.1は、スリットを少しずつ横に動かすことで (空間2次元+高さ=) 3次元の磁場マップを取得することを目的としています。

 打ち上げ後に回収し、NASAマーシャル宇宙飛行センターにて保管していたCLASP2観測装置を2021年8月末にホワイトサンズミサイル実験場に持ち込み、射場試験が開始されました。COVID-19パンデミックの厳しい状況ではありましたが、日本側研究代表・石川遼子、インストルメントサイエンティスト・Song Donguk(8月に国立天文台から韓国天文研究院へ異動)も1ヶ月半にわたる試験に参加し、2年半ぶりの打ち上げを見届けました。

 今回の打ち上げでは、ひので衛星などとの共同観測も行い、光球やコロナの観測データも同時に取得されています。今後の成果にご注目ください。

[関連リンク]

 観測ロケット実験CLASP2.1は、NASAマーシャル宇宙飛行センター (米国)、国立天文台、カナリア天体物理学研究所 (スペイン)、フランス宇宙天体物理学研究所による国際共同実験です。詳しくは以下をご覧ください。

CLASP2ホームページ:https://solarwww.mtk.nao.ac.jp/Rocket_balloon_experiments/CLASP2/index_j.html
CLASP2成果:https://hinode.nao.ac.jp/news/results/clasp2-publication-202102/

Sounding Rocket Mission to Offer Snapshot of Sun's Magnetic Field (NASA):https://www.nasa.gov/feature/goddard/2021/sounding-rocket-mission-to-offer-snapshot-of-sun-s-magnetic-field/
CLASP2.1: a new suborbital space mission for mapping the magnrtic field of the solar chromosphere (IAC):https://www.iac.es/en/outreach/news/clasp21-new-suborbital-space-mission-mapping-magnetic-field-solar-chromosphere

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