平成25-29年度 科学研究費補助金 基盤研究 (S)
「太陽コロナ・彩層加熱現象に迫る-ひので・IRIS・CLASPからSOLAR-Cへ」

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IRIS Sun Observatory

「ひので」の研究成果でウェブリリースを行いました

「ひので」の研究成果について、「観測史上最強の太陽磁場」というタイトルでウェブリリースを行いました。
 太陽観測衛星「ひので」の可視光望遠鏡による観測データから、太陽観測史上最大となる6,250ガウスの磁場強度を持つ黒点を発見しました。これは一般的な黒点磁場の2倍の強さであり、さらには強磁場を示す領域が黒点内の暗くない部分(暗部以外)に位置するという特異な性質を持っています。これまでにも暗部以外で局所的に強い磁場が観測されることは時々ありましたが、その成因については全くの謎でした。今回、「ひので」の5日間に渡る安定した連続観測により黒点の発展過程が詳細に捉えられ、その結果、この強磁場は黒点暗部から伸びるガスの流れが別の暗部を強く圧縮することで生じていると結論付けました。

詳しくは、以下をご覧ください。
http://hinode.nao.ac.jp/news/results/post-51/

(2018/2/22)

出張報告: 2017年5月29日~6月4日

場所: 米国・シアトル(Joint Hinode-11/IRIS-8 Science Meeting)

出張者名: 鄭 祥子

米国・ワシントン州シアトルの"Bell Harbor Conference Center"にて開催された国際会議"Joint Hinode-11/IRIS-8 Science Meeting"に参加しました。会議の前半は、太陽フレアに関係した講演が多く、IRISとひのでのEIS、地上望遠鏡等による同時分光観測データを用いた研究成果が目立った印象でした。私自身も"Dynamic Response of the Chromosphere in a Solar Flare Based on Spectroscopic Observations” というタイトルで口頭講演を行いました。IRISと飛騨天文台のドームレス太陽望遠鏡による太陽フレアの彩層同時分光観測データを解析したところ、複数の彩層のスペクトル線のプロファイルの中で、Mg II線のものだけに、短波長側のウイングの増光がみられた、という研究成果について報告しました。大きな国際会議での口頭講演は初めてということもあり、かなり緊張しましたが、発表も質疑応答も無事に終えることができてほっとしました。また、会議の空き時間を用いて、自身の研究結果やそれに関連する彩層スペクトル線、フレア時の彩層の応答などについて、海外の複数の研究者とじっくりと議論を行うことができました。論文の投稿に向け、作業を続けていく予定です。

出張者名: 石川 遼太郎

"Joint Hinode-11/IRIS-8 Science Meeting”において、IRIS衛星観測データを用いてコロナルレインの時空間スケールについて研究した"Temporal and Spatial Scales in Coronal Rain"のポスター発表を行いました。コロナルレインが黒点暗部上空の彩層と衝突・加熱した現象において、IRISの分光データで25秒程度の非常に短い時間スケールが確認でき、そこからコロナルレインの特性について議論した研究です。太陽面上で発生するコロナルレインを分光した観測例は非常に少なく、コロナルレインを研究している海外の方々にも興味を持っていただくことが出来ました。Tom Van Doosselaere氏には、Mg II k線、Si IV線、C II線が同時に増光していることについての別の解釈の可能性を提示して頂きました。他にもコロナルレインに詳しい方々と有意義な議論ができ、今後の研究の方針や課題を具体化することが出来ました。また関連する研究として、Clara Froment氏によるコロナループの熱的不安定性に起因する長周期変動についての発表がありました(これしかありませんでした)。熱的不安定性はコロナルレインの成因と考えられている物理現象ですが、それについてもまだまだ未解明の問題が数多くあることが印象に残りました。今後自身の研究を前に進めつつ、視野を広く持ちたいと思います。

(2017/6/26)

出張報告: 2016年7月31日~8月4日

出張者名: 勝川 行雄
場所: 中国・北京(AOGS 2016)

中国・北京で開催されたアジア・オセアニア地球科学連合(AOGS)2016年総会に参加してきました。毎年開催されるAOGSでは、太陽物理にフォーカスしたセッションが複数行われます。特に今回は中国開催ということもあり、中国の太陽物理学者の方々が主導したセッションで、太陽の光球・彩層・フレア・波動現象など、太陽物理研究を俯瞰できる会議でした。私はその中のひとつ、ST08「Magnetic Reconnection In The Partially Ionized Lower Solar Atmosphere」というセッションをH. Tian氏らとSOCとして企画しました。IRISやひのでを使い彩層ジェット現象を研究している方を多く招聘し、活発な議論を行いました。私も自身のIRISを使った半暗部マイクロジェットの研究「Penumbral Micro-jets: Rapid Heating Driven by Magnetic Reconnection in The Chromosphere」で講演を行いました。中国は人材が豊富で、衛星観測のみでなく、地上観測、数値シミュレーションなど多様な手法で彩層での磁気リコネクション研究に取り組んでおり、そのマンパワーに負けない研究をしていかないといけないと感じる会議でした。

(2017/2/8)

出張報告: 2016年4月11日~4月15日

出張者名: 岡本 丈典
場所: 中国・威海(IRIS-7 Workshop)

IRIS のデータ解析指南や研究成果発表を行う IRIS ワークショップシリーズの第 7 弾は、東アジアの研究者や学生を対象として中国で開かれ、私は招待講演者として参加した。この研究会では、IRIS コアメンバーによる分光の原理やデータ使用方法、輻射輸送に関する講義に加え、他の衛星や地上観測の運用、そしてそれらと IRIS との協調観測についての紹介も合わせて行われた。その中で私は「ひので」の説明とその科学運用、及び観測提案方法に関する講演を行った。

研究成果については、大口径望遠鏡による地上観測主体の発表が多く見られた。それらの解析においては、光球磁場情報として SDO/HMI を使用しているものがほとんどだが、HMI は空間分解能が足りず、どの研究も議論に不明瞭な点を含んでしまっている。そのような場面でよりよい研究成果を挙げてもらうため、「ひので」のデータを取得し利用するよう、積極的な観測提案を促してきた。今後、中国・韓国の学生からの観測提案が増えることを期待する。

(2016/4/27)

出張報告: 2016年1月12日~2月7日

出張者名: 岡本 丈典
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

今回の渡航では、いくつかの作業項目を持って望んだ。
(1)執筆中の論文の完成、(2)Wei Liu 氏とプロミネンス観測に関する議論、
(3)Bart De Pontieu 氏と ALMA 観測提案に関する議論、である。
 まず、最初の項目について。
 ひので-IRIS で共同観測したデータから発見したプロミネンスの回転運動について、渡航前に仕上げていた論文のドラフトを元に、Wei Liu 氏と議論を重ね、内容の肉付けを進めた。その中で、新たにデータを見直すことで、回転に伴うねじれアルヴェン波の進行を検出するに至った。また、回転運動の統計的性質について、より詳細な情報を載せるべきということで、こちらも追加解析を行った。以上の内容を取り込むべく、論文の修正を進めたが、滞在期間中に完了しなかったため、帰国後も作業を続けている。
 (2)の項目について、Liu 氏が進めている解析や、彼が発見した現象について意見交換を行った。私が抱いた印象は、高空間分解能で得られた情報は、必ずしも過去の観測で推測された情報と一致するとは限らない、ということである。特に、トルネードと呼ばれる現象は、低分解能かつ少ない情報からしばしば回転運動と解釈されるが、同様の現象をひので/IRIS/SDO で見ると、別の解釈が可能であることがわかった。(1)の内容にも関連し、これらを正確に解釈するには、高空間分解能かつ高時間分解能で観測を実施することが重要であるとの認識で一致した。
 (3)について、どのように進めるべきか意見交換したが、現状では私も De Pontieu 氏も持つ情報量が少ないため、2016年3月にボルダーで開かれる ALMA-IRIS-DKIST workshop で、当問題により詳しい研究者を含めて議論を継続することにした。

(2016/2/24)

出張報告: 2015年9月12日~9月20日

出張者名: 勝川 行雄
場所: クイーンズ大学ベルファスト (Hinode-9国際会議)

北アイルランド・ベルファストのクイーンズ大学で開催されたHinode-9国際会議にて、ひので-IRIS共同観測で得られた成果"HINODE-IRIS observation of penumbral microjets in the chromosphere and their transition region counterpart"について口頭講演を行いました。

黒点彩層で発生する半暗部マイクロジェットがより高温の遷移層・コロナにどう影響を与えているかを「ひので」・IRIS・SDOの多波長解析で調べた研究です。彩層で発生したジェットが数100km/s以上の高速で伝播し、遷移層やコロナの温度でも短時間に増光することを見つけたものです。Hinode-9会議では半暗部マイクロジェット以外でも彩層・遷移層・コロナと関連した現象が報告されており、今後「ひので」・IRIS衛星や地上望遠鏡を使った研究が期待されます。来年はいよいよ「ひので」打上10周年、第10回ひので会議が名古屋で開催されます。それまでに多くの成果を出せるように頑張っていきます。

(2015/11/4)

「ひので」「IRIS」「SDO」により得られた研究成果でウェブリリースを行いました

「ひので」「IRIS」「SDO」により得られた研究成果について、「黒点形成時に発生する爆発・ジェット現象の仕組みを解明」というタイトルでウェブリリースを行いました。
 「ひので」「IRIS」「SDO」で太陽黒点の共同観測を行うとともに、スーパーコンピュータによる詳細なシミュレーションを組み合わせた研究を行い、黒点形成時に現れる、明るく細長い構造(ライトブリッジ)とその周辺の直交する磁場構造が爆発現象やジェット噴出を引き起こしていることを明らかにしました。これは、太陽内部における磁場の発達、太陽表面における黒点の形成、太陽上空における活動現象(爆発やジェットなど)の密接な関わりを、観測とシミュレーションの両面から初めて3次元的に解明した画期的な成果です。

詳しくは、以下をご覧ください。
http://hinode.nao.ac.jp/news/2015Lightbridge/

(2015/10/1)

「ひので」「IRIS」による研究成果がNASAでもリリースされました

先日、下記の記事で「日米太陽観測衛星『ひので』『IRIS』の共演:太陽コロナ加熱メカニズムの観測的証拠を初めて捉えた」のウェブリリースについてお知らせいたしましたが、この研究成果について、NASAでもリリースされました。

以下をご覧ください。
https://www.nasa.gov/feature/goddard/iris-and-hinode-stellar-research-team

(2015/9/24)

「ひので」「IRIS」により得られた研究成果でウェブリリースを行いました

「ひので」「IRIS」により得られた研究成果について、「日米太陽観測衛星『ひので』『IRIS』の共演:太陽コロナ加熱メカニズムの観測的証拠を初めて捉えた」というタイトルでウェブリリースを行いました。「ひので」「IRIS」両機による共同観測と国立天文台が有するスーパーコンピュータ「アテルイ」による数値シミュレーションを組み合わせた研究から、コロナ加熱問題を解決する糸口となる、波のエネルギーが熱エネルギーへと変換される過程を捉えることに初めて成功しました。

詳しくは、以下をご覧ください。
http://hinode.nao.ac.jp/news/1508Hinode-IRIS/

(2015/8/27)

出張報告

場所: アメリカ・ボルダー・大気研究センター (NCAR)

IRIS-4 Workshopが2015年5月18日から22日までアメリカ・ボルダーにて開催されました。本科研費により4名の方が参加しました。

出張者: 岡本 丈典
 今回は招待講演者として招かれ、IRIS-ひのでの共同観測に基づく波動の共鳴吸収散逸に関する研究成果について講演した。また、LOC でもあり共同研究者でもある Bart De Pontieu 氏の依頼により、IRISデータ解析初心者向けに異なる装置間の位置合わせの方法についても 同時に紹介した。特に後者については、位置合わせに個々の研究者が多大な時間を費やす現状を正し、開発プロジェクト側が較正情報をデータに組み込んでおくべきではないかという意見も出た。太陽には差動回転、対流と移流運動などがあり、高空間分解能においては絶対座標はあまり意味を持たないと経験的に考えているが、来たる Solar-C 時代にどう対応すべきかは気に留めておくべきであろう。今回の会議で驚いたことは、日本からの3講演(私と馬場氏、加納氏)を除いて波動研究が全くなかったことである。このテーマは IRIS ミッションの王道であるが、データ解析の難解さからか世界中で手を付けていない現状を見ることができた(De Pontieu 氏はこれから組織して始めると言っていた)。先手を打って解析を継続していきたい。

出張者: Kyoung-Sun Lee
In the IRIS workshop, I presented our study about the chromospheric evaporation in a flare. We measured Doppler velocity variation in time and different temperatures in the flare using the combined data from IRIS and Hinode/EIS and reported the Doppler velocity variation (outflow) earlier than the intensity response. There are many presentations about the chromospheric evaporation using the IRIS data using the similar way, because IRIS observes chromospheric lines, especially, with high temporal resolution. Compared our study to others, the advantage of our study is combination with EIS. From the discussion, I could know the information of the additional line identification in several windows for measuring the accurate Doppler velocities. In addition, during the IRIS workshop, there were not only presentations, but also a kind of lectures. So we could look into some simulation results and learn how we can browse them, even though we could not run those simulations. Although it is difficult to learn how to run the simulations in a short time, we could know what kind of simulations have been developing and how we can use the simulation results to compare the observations.

出張者: 河野 隼也
 私は太陽彩層中を伝播する磁気流体波動による彩層加熱機構に関する1次元数値シミュレーションおよび、IRIS-ひので共同観測に基づく太陽黒点振動の伝播に関する研究成果についてポスター発表を行った。会議中は自身の数値シミュレーション研究について他の研究者と積極的に議論を行うことができた。LOCの一人であるBart De Pontieu氏は彩層中でアルフベン波が反射により共鳴を起こす条件について、遷移層高さが波の反射率に影響を及ぼすかについて言及した。背景大気構造を様々に変えた数値計算による考察も今後行うべきであると考えられる。またOslo大学のMats Carlsson教授およびStockholm大学Jorrit Leenaarts氏との議論により、非平衡電離過程を取り入れた計算により彩層中を伝播する衝撃波構造が変わる場合、彩層加熱率の計算にどのように影響を及ぼすかは今後調べる必要があるという結論に至った。会議中の講演の多くはフレア・彩層蒸発の観測およびライン形成機構解明に向けた数値計算に関する研究発表であった。今後、彩層中の波動伝播および加熱機構の解明に向けた研究が進められることを期待したい。

出張者: 鄭 祥子
 IRIS-Hida-Hinode 共同観測で得たフレア中の彩層のスペクトルを用いた、エネルギー解放過程と彩層における加熱機構に関する研究成果についてポスター発表を行った。発表内容のうち、彩層中の下降流に関する結果については、同様の研究報告は会議中を通して他に見受けられず、自分が観測例の少ないデータを扱っている印象を受けた。また、解釈が難しい Mg II h/k/triplet のラインの形状と時間発展について有意義な議論を持つことができ、IRIS 以外のデータとの比較をしっかり行っていく必要性を感じた。ライン形成の物理をもっと深く学ばなければいけないという課題も得た。会議中、午前は講演とポスターの時間、午後は講義と実習を取り入れたチュートリアルの時間であった。講演はフレアの彩層蒸発についてのものが多く、自身の研究に関連するような観測結果について知見を得た。チュートリアルでは、IDL上で計算結果を見るためのツールの使い方や IRIS level3 データの作り方とその見方について実習した。光学的に厚いラインについてのチュートリアルでは、IRIS で観測される主なラインの計算結果を概観できたのがためになった。会議全体を通して、IRIS のデータについて新たな知見を得ることができ、自身の研究の今後の方向性を確認した。前へ進めていきたい。

(2015/6/26)

出張報告: 2015年3月1日~3月31日

出張者名: Patrick Antolin
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

Patrick Antolin visited LMSAL (Palo Alto, California) during the month of March 2015 for Hinode-IRIS research collaboration. The visit focused on two main projects, both building strongly on the previous visit that was performed one year ago. The first topic concerned the development of numerical models applicable to IRIS observations of spicules and aims at understanding their multi-stranded nature, their swaying and torsional motions, and the observed heating. This project was done in collaboration with Dr. Bart De Pontieu and Dr. Donald Schmit. For this purpose, the transverse MHD wave model, which previously was successfully applied to coronal loops and prominences, was extended to spicules and several simulations were carried out and compared to observations of spicules with IRIS and Hinode/SOT. The results of the numerical model are promising and may be able to explain many of the observed features.

The second project concerned IRIS and SDO observations of a new kind of coronal structure involving prominence and coronal rain plasma. This project is done in collaboration with Dr. Wei Liu and Dr. Xiadong Sun (Stanford). The observations indicate prominence/coronal rain complexes occurring at the top of loop arcades, in geometries akin to current sheets hosting magnetic reconnection. The IRIS observations provide strong evidence of turbulence in these structures, with large line broadening and vortex-like flows. The coronal rain coming out from these turbulent regions presents a more laminar flow with narrow line widths, suggesting a drastic change of plasma-beta values. Such observations may significantly contribute to the role of thermal instability and magnetic reconnection in the solar corona.

Other collaborative projects were also advanced during the visit. These concern CME wave propagation observed with IRIS (carried out with Dr. Liu) and 3D RMHD simulations of thermal instability (coronal rain) with the Bifrost code (carried out with Dr. Juan Martínez-Sykora).

(2015/4/20)

「IRIS」・「ひので」データ解析ワークショップを開催

成果報告会の様子

2015年3月2日から4日の3日間、国立天文台にて「IRIS」・「ひので」データ解析ワークショップを開催しました。IRIS衛星データに触れたことがない方も含めて19名の参加がありました。本ワークショップでは、活動領域、静穏領域、フレアの3つのグループに分け、各グループでひのでとIRISの共同観測(IRIS-HINODE Operation Plan、通称IHOP)で取得されたデータを中心に解析を行いました。すでにIRISデータを使った解析の経験のある方は自身で解析を進めてもらい、初心者は経験者からデータの扱い方を教わり、相談・議論しながら解析を進めるというものです。IRIS衛星のみでも分光データと画像データがあり、さらにひので衛星の画像・分光データやSDO衛星の画像データがあるので扱うデータの量は膨大です。解析を手分けして行うことでより成果が出やすくなります。最終日に行った成果報告会は当初2時間の予定でしたが、予想以上に議論が盛り上がり結局4時間近く続きました。特に、紫外線域のスペクトルの解釈や、異なるスペクトル線で増光やドップラー速度の見え方に差が出ることなどについて多くの議論がなされました。得られた成果のいくつかは2015年5月にアメリカ・ボルダーで開催される「IRIS-4」国際ワークショップでも発表予定です。このようなデータ解析ワークショップを今後も開催していきます。

(2015/4/15)

出張報告: 2014年8月2日~8月10日

出張者名: Patrick Antolin
場所: ロシア・モスクワ大学 (The 40th COSPAR Scientific Assembly Meeting)

Patrick Antolin attended the Meeting and provided 2 talks in different solar physics sessions, both closely related to recently performed observations with IRIS. The first talk was presented in the “Energy Transfer from the Photosphere to the Corona” session and was on the multi-thermal and multi-stranded nature of coronal rain as observed with IRIS. The second talk was presented in the “Heating of the Corona” session and was on 3D MHD numerical simulations of transverse MHD waves in prominence flux tubes, providing theoretical support for recent observations by T. Okamoto with IRIS. Both talks were well received and triggered interesting discussions. In total there were 12 parallel sessions directly related to solar physics, with an average of 20 talks each and 10-20 posters each.

(2014/9/24)

出張報告: 2014年6月24日~7月22日

出張者名: 岡本 丈典
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

今回のロッキードマーティン太陽天体物理学研究所の滞在では、自身の研究推進に重点を置き、これまでの成果を論文にまとめる作業を行った。論文ドラフトは出発前に作成していたものの、マグネシウム線の輻射輸送に起因する曖昧な部分について、データの追加解析や確認を行った上で論文の改版を繰り返した。特に、IRIS によるマグネシウム線の観測データが、実際の観測において何を反映しているのかを明確にする必要があった。この問題について、共同研究者による数値シミュレーションを加味して考察したところ、ひのでで観測されるカルシウム線は光学的に薄いため、プロミネンスの微細構造(スレッド)全体からの放射が見えている一方で、IRIS のマグネシウム線では中央部が光学的に厚く、スレッド表面からの放射の寄与が大きいことがわかった。つまり、マグネシウム線のスペクトルはスレッド表面の運動を反映していることを確認した。これにより、ひのでによるスレッド全体の振動と、IRIS によるスレッド表面の運動に特徴的なズレが存在することを明らかにし、この現象は波動の共鳴吸収による散逸を捉えたものであると結論付けた。

(2014/9/24)

「IRIS衛星による彩層・遷移層研究」ワークショップを開催

J. Leenaarts氏による講義の様子
T. Pereira氏による講義の様子
共同利用室における解析実習の様子

2014年3月24日から26日かけて国立天文台にて「IRIS衛星による彩層・遷移層研究」ワークショップを開催しました。太陽研究者ではない方も含めて想定を越える合計37名の参加があり、IRISデータへの関心の高さを感じました。本ワークショップでは、IRIS衛星で取得される紫外線輝線Mg II h/k線を解釈するのに必要不可欠な彩層の非局所熱平衡(non-LTE)輻射輸送についてJ. Leenaarts氏に、IRIS衛星データの基礎とSolar SoftWare(SSW)上の標準ソフトウェアを用いたデータの閲覧・解析方法についてT. Pereira氏に、それぞれ分かりやすく講義をしてもらいました。観測開始後まだ半年ほどしか経っていないにも関わらず、標準ソフトウェアやマニュアル類がよく整備されており、初心者でも容易にデータに触れることができました。これをきっかけに国内でもIRISを使った研究が盛んになることを期待しています。平成26年度にも、現在進行しているIRIS-ひので共同観測で取得されているデータを使った解析ワークショップを開催する予定です。

(2014/5/14)

出張報告: 2014年3月3日~3月7日

出張者名: 鹿野 良平
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

本科研費によって、研究者が頻繁に米国IRIS科学運用センターで滞在研究することや、その取組みを国内研究会などで報告していることにより、日本国内でも IRIS-「ひので」の連携研究をする機運が高まりつつあります。コロナ加熱の研究においても、光球面磁場とコロナ加熱とを 結ぶ彩層・遷移層の振舞いの把 握、つまりIRIS衛星による彩層・遷移層の定量解析研究が重要です。そこで今回、スタンフォード・ロッキード 研究所に1週間滞在して、IRISデータの解析の 基礎を習得しつつ、活動領域周辺のコロナで発生する小規模爆発現象"マイクロフレア"の解析 研究をスタートさせました。複数のマイクロフレアを発生させる 活動領域の"IRIS-ひので"同時観測データが今回見出され、今後引続きデータ解析を進めていきます。また、IRISプロジェクト研究者・DePontieu氏と、来年夏 に観測ロケット実験CLASPを実施する時の IRIS観測計画も議論し、ドラフトを作ることができました。今後一年、IRISや「ひので」での観測の予行演習もしつつ 具体化していく予定 です。

(2014/4/4)

出張報告: 2014年1月9日~2月21日

出張者名: 加藤 成晃
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

昨年9月の短期出張から3ヶ月余り、その間にIRIS衛星の観測データが公開され、分光データの波長較正も進みました。さらに太陽大気モデルのシミュレーション研究から、IRIS衛星のMg II h/kスペクトル線を用いて、彩層とコロナの境界領域を伝搬する磁気流体波動を検出し、そのエネルギー流束を測定できることも分かってきました。そこで磁気流体波動が太陽大気の構造形成を担う重要な立役者であることを実証するべく1ヶ月半の長期出張をしてきました。

前回よりもデータ解析環境が整っているとはいえ、個別の観測データの位置合わせと波長補正の精度を上げるには研究者の工夫と練度が必要です。今回、2013年8月から2014年2月までの観測データから選びだしたSi IVスペクトル線とMg II h/kスペクトル線の分光観測データを調べたところ、静穏領域・プラージュ領域・コロナホールのあらゆる磁気輝点において、磁気流体波動の痕跡が存在することが分かりました。IRISプロジェクト研究者であるDe Pontieu氏と今後の論文執筆について議論を進め、出来るだけ早く論文にまとめる予定です。

(2014/4/16)

出張報告: 2014年1月9日~2月21日

出張者名: Patrick Antolin
場所: アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所

During January and February 2014 LMSAL (USA) was visited for Hinode-IRIS research collaboration. Through many discussions with members of the group knowledge of calibration of IRIS data for data analysis was acquired and was transferred to the Hinode group in Japan. Data analysis on IRIS and Hinode was performed during that time leading to 3 exciting new observational findings on the topic of partially ionised material formed in the sola corona, especially on coronal rain: (1) Thanks to the multiple spectral lines of IRIS, estimates of non-thermal line broadening in coronal loops. could be provided. Such estimates provide useful constrains for models of coronal heating. (2) Through co-observations of IRIS and SOT the thermal instability mechanism can be followed at high spatial, temporal and spectral resolution for the first time. Observations indicate a multi-thermal component of coronal rain spanning chromospheric to TR temperatures. Cool, compact and dense chromospheric appears surrounded by a warmer diffuse component. (3) High redshifts (up to 200 km/s) associated with (E)UV bright dots of highly variable intensity have been discovered at the footpoint of coronal loops in umbrae and penumbrae. The fast Doppler shifts are accompanied by supersonic downflows along the loops observed with IRIS/SJI and SDO/AIA. These events were interpreted as coronal rain occurring along thermally unstable loops.

(2014/4/15)

IRIS ワークショップ @京大花山天文台 を開催

解析中

講師役として岡本丈典さんとPatrick Antolinさんをお招きし、京都大学対象のIRISワークショップを京都大学附属花山天文台にて2014年1月6日に行ないました。 IRISデータに関心のある希望者を京大内で募ったところ、学部生~大学院生が7名、ポスドク~教授が7名の合計14名が参加しました。 ワークショップでは、サンプルのLevel-1, Level-2, Level-3データを使い、SSW(Solar Software)にある解析ツールを介して実際にコマンドを実行しながら、下記のことを学びました。
(1) データの読み込み方法、データの構成
(2) Level-1データを作るまでの校正内容
(3) Level-2, Level-3データとは何かと、それらを扱うためのウィジェットの使い方
(4) Level-3データを取り扱うためのプログラム(crispex.pro)の便利な使い方
など。

京大にはIRISを実際に触ってみた知識のある人がおらず、関心はあっても解析に踏み出せずにいた中、ワークショップでデータの構成や読み出し方法を学ぶ事ができ、すぐに解析に進めそうな感覚を得る事ができました。 またLevel-1のデータを最初に見たことで、位置合わせの方法や波長校正など、Level-2を作るまでのブラックボックスの概要をつかむことが出来ました。 今後は参加者各自の研究テーマにおいてIRISデータを活用することが期待されます。

(2014/1/15)

IRISデータを見てみる会を開催

解析中

11月のIRISデータ公開にあわせて、IRISデータの見方を学習する会を2013年10月29日に開催しました。 IRISデータに関心のある11名のチームメンバーが参加しました。 SSW(Solar SoftWare)上で公開されているIRIS解析ソフトウェアを使って、Level-1/Level-2データのサンプルを読み出す実習を行いました。 アメリカ・ロッキードマーティン太陽天体物理学研究所に滞在し、IRISデータに触れたことのある岡本・加藤・勝川が中心となり会の準備をしました。 IRISで得られた高解像度分光データに始めて触れるメンバーがほとんどでしたが、SSW上の解析環境やマニュアル類が充実してきており、今すぐにでも研究をはじめられそうな段階にあることを実感することができました(IRISチームの努力に感謝!!)。 今後も、このような会を定期的に開催し、IRISデータを使った彩層研究を促進していく予定です。

(2013/11/7)

出張報告: 2013年10月9日~10月27日

出張者名: 岡本丈典
場所:アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所
実際に作成したIRISの観測計画

前回(7月~9月)に引き続き、ロッキードマーティン太陽天体物理学研究所に滞在し、 IRIS 衛星の科学運用、観測データ解析を行いました。 今回の目的の詳細は(1)IRIS 運用当番、(2)自身の研究推進のためのデータ解析、(3)解析方法などの情報収集、です。 それぞれについての内容と結果を簡単に列挙します。
(1)1週間の運用当番を担当しました。 高時間分解能観測よりは広域スキャンの観測に焦点が当てられたため、高時間分解能観測を実施したいひのでとの共同観測の観点からは、時間調整や観測対象決定のための準備に多大な時間を費やしました。
(2)過去 2ヶ月間の観測データの中から、プロミネンス観測に絞って抜き出し、データ処理を行いました。 4ステップのラスター観測のデータ+SiIV/MgII の見え方の違いから何かを見いだせそうですが、SOT と IRIS のプロミネンスの位置合わせはかなり難しそうです。 詳細は帰国後に進めます。
(3)ロッキードの研究者らがどのような解析を実施しているか調査しました。 しかし、データ較正や公開準備に忙しく、依然としてほとんどの人が研究を推進できていないことがわかりました。 外部から来ていた研究者はデータをよく見ており、スペクトルデータで着眼すべきポイントなどを教えてもらうことができました。

(2013/11/6)

IRIS初期観測データ公開

IRISがとらえた少フレア。左から彩層(Mg II k線)と遷移層(Si IV線とO IV線)のスペクトル、及び、スリットモニタの画像。

11月1日、IRIS の初期観測データが公開されました。 IRIS科学センターがあるロッキードマーティン太陽天体物理学研究所のホームページより取得できます。
http://iris.lmsal.com/search/

今回は 9月15日から 10月19日の観測分が公開されており、将来的に全データが即時公開される予定です。 なお、ダーク・フラット補正等はひと通り施されていますが、まだ完全でありません。 引き続き観測を実施し、それを基により精密に較正されたデータに更新されます。

また、IRIS の概要、データの取り扱い方、運用方法に至るまで、様々な情報に関するドキュメントが以下のページに置いてあります。 解析を開始したい方はご覧ください。
http://iris.lmsal.com/documents.html

(2013/11/6)

出張報告: 2013年9月22日~9月28日

出張者名: 加藤成晃
場所:アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所
画像:IRIS衛星が取得した近紫外線スペクトル線(Mg II h/k)の波長較正の様子。

IRIS衛星のファーストライトから2ヶ月間に及ぶ初期観測により、彩層とコロナの境界領域からの近紫外線スペクトル線(Mg II h/k)で分光撮像が計画通りに出来ていることが確認され、8月中旬から始まった科学観測により新しい観測データが集めりつつあります。 しかし10月のデータ公開が1ヶ月後に迫り、科学研究に必要な較正データとその解析ツールの進捗状況が不明でした。 そこでMg II線の較正状況を事前に把握するため、スタンフォード・ロッキード研究所に一週間滞在し、IRISチームと協力して較正データと解析ツールのテストを行ってきました。

衛星の視野ブレは較正されていましたが、分光データの波長較正はまだ準備段階であることが分かりました。 ドップラー速度を精密に測定するには波長較正が必要不可欠です。 現状では±50km/s程度の精度まで較正出来ていますが、彩層の音速を指標とすると±10km/s以下の精度が必要です。 そこでデータ較正と解析ツールのソフトウェア開発を進めているオスロ大学チームと連絡を取りながら、ソフトウェアのバグ出しを進め、データ公開の準備に貢献してきました。 今後、持ち帰ったデータを用いて波長較正を改良し、本格的な科学研究を始める予定です。

(2013/10/10)

出張報告: 2013年8月29日~9月7日

出張者名: 勝川行雄
場所:アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所
IRIS衛星で取得したMg II h/k線のスペクトルを解析中

IRIS解析環境の整備状況を把握するとともに、その最新データを使い黒点周辺のジェット現象がMg II線でどう見えるかを調べるため、スタンフォード・ロッキード研究所に1週間滞在しました。 IRISチームではFITSデータや解析ツールの整備を、10月のデータ公開を目標に現在進行形で進めています。 まだまだ発展途上の段階で、データを実際に扱いながらバグ出しすることで、IRISチームに微力ながら貢献することができました。 Mg II h/k線では、非常に短時間(10秒以内)で線輪郭が大きく変化していることに即座に気づきます。 このような短時間の変動は、これまでの分光観測では見えていなかったものであり、今後の研究で中心的な課題になりそうです。 IRISでは、Mg II h/k線のみでなくC II(彩層)とSi IV(遷移層)が同時に観測されており、これらのラインの比較でも多くの研究ができそうな予感がしています。 「ひので」でとらえられた半暗部マイクロジェットに対応している可能性のあるMg II線の増光現象を確認しており、今後「ひので-IRIS共同観測」データを使ったデータ解析を進めていく予定です。

(2013/10/2)

出張報告: 2013年7月5日~9月6日

出張者名: 岡本丈典
場所:アメリカ・スタンフォード・ロッキード研究所
ひのでSOTとIRISの観測視野をSDO衛星AIAで観測した画像に表示

IRIS 打ち上げ翌週より 2ヶ月間、ロッキードマーティン太陽天体物理学研究所に滞在し、衛星の初期運用に参加しました。 7月17日のドア開け以降、衛星指向安定精度の解析を集中的に行い、IRIS チームメンバーと協力して周回変動の特性などを調べ、機上ソフトウェア改修を求めました。 その結果、周回変動による視野ずれを1秒角以下に、指向精度を3秒角以下に抑えることができ、ひのでとの共同観測開始に必要な条件を整えました。 その後、8月末からは IRIS-ひので-SST等地上観測所との共同観測が開始され、観測視野の狭い両衛星のポインティング調整を担当しました(図)。

その他滞在中には IRIS の科学観測プラン作成の実地訓練、観測データの確認、データ較正ソフトのバグ探し、IRISチームに対するひのでとの共同観測における注意事項の周知とルール制定などを実施し、IRIS-ひのでの共同観測は順調な滑り出しを見せています。 また、帰国後は日本側研究者向けに IRIS 観測データの紹介を行いました。

(2013/10/2)

IRISファーストライト画像の公開

IRIS Si IV SJ image
画像1: IRIS Si IV 画像 (NASA/IRIS)
(クリックすると元画像を表示)

2013年7月25日(日本では 7月26日未明)に、NASAによりIRISのファーストライト画像が公開されました。

http://www.nasa.gov/content/iris-first-light-briefing-july-25-2013/
http://www.nasa.gov/content/goddard/20130725-iris-briefing-materials/index.html

IRIS は 2013年6月25日に打ち上げられ、7月17日に望遠鏡のファーストライトを行いました。 今回のニュースリリースでは、ファーストライト画像および動画が公開されました。 また、IRISの中心メンバーによる電話会議を使った発表の様子も録音音声として公開されています。 (オンラインでの質問はすでに締め切られています)

IRIS Mg II h/k SG image
画像2: IRIS 分光観測画像 (Mg II h/k線)
(Lockheed Martin Solar & Astrophysics Laboratory)
(クリックすると元画像を表示)

IRIS衛星は紫外線域で撮像観測と分光観測を同時に行うことができます。 公開された撮像観測の画像は Si IV線 (1400Å) で観測されたものです。 (画像1) このスペクトル線は約6万度程度の彩層上部/遷移層下部に感度があります。 ネットワークやループ構造がシャープに見えており、太陽表面の約240kmの構造を解像できていることが実証されました。 Mg II h/k線 (2800Å)の分光観測画像も公開されています。 (画像2) このスペクトル線では、彩層上部で強く加熱が起きている場所が明るい輝線として観測されており、期待された分光性能が発揮されています。 初期観測試験がこれから1ヶ月に渡り実施されます。 (2013/7/29)

IRIS衛星の初期運用状況

IRIS衛星では、6月28日の打ち上げ後、衛星の機器動作確認が行われてきました。 姿勢制御系や通信系などの衛星システム機能確認に加え、観測シーケンスの動作確認などが順調に進んでいます。 7月17日(アメリカ時間)には望遠鏡のフタが開き、ファーストライトを迎えました。 これからいよいよ科学観測に向けた準備が本格化していきます。 7月5日から2ヶ月間、岡本丈典・ISAS研究員がスタンフォード・ロッキード研究所に滞在し、運用メンバーの一員として初期運用の立ち上げに参加しています。
(2013/7/24)

以下は、岡本さんからのファーストライト時の様子についての報告です。

フタ開けが行われた 7月17日の昼間、みんな普通に食堂に食事に行きました。
フタ開けは 11時過ぎ、食堂に向かったのは 12時前。 ダウンリンクパス中に撮像を行なっているので、比較的すぐにデータは見られるはず。 なのに、「誰か張り付いてデータチェックしてないの?」と尋ねると「まだ fits データができてないから」という返事でした。
コンピュータの前で楽しみに待ってるわけではないのか、と。 ひのでの可視光望遠鏡のフタ開けの時は、1つのスクリーンの前に人だかりができてたものですが。
その後、数時間してデータが出てきたときは、いくつかの部屋に自然と集まり、「これはよく撮れている。設計通りだ」と感想を述べる程度でした。
そして、各自与えられたデータ較正の仕事とその運用のための計画立案に戻っていきました。
報告: 岡本 丈典 (2013/7/30)

「IRIS」衛星が打ち上げられました

Launching Pegasus XL Rocket.

2013年6月28日(日本時間)、NASAは「IRIS」衛星をペガサスXLロケットで打ち上げ、軌道投入に成功しました。ペガサスXLは航空機から空中発射されるロケットで、小型衛星の打ち上げに使われます。

詳しくは以下のサイトをご覧下さい。
http://iris.gsfc.nasa.gov/
http://iris.lmsal.com/
http://www.facebook.com/pages/IRIS-The-Interface-Region-Imaging-Spectrograph/440575392686109