「ひので」のその先へ

新しい太陽の姿を見たい

今、太陽の研究者達が特に注目しているのが、彩層です。
「ひので」による彩層の高空間分解能の観測により、彩層がダイナミックに活動していることが分かり、この彩層のダイナミックな活動現象そのものが、彩層を光球より高い温度(~1万度)に加熱したり、あるいはコロナを100万度以上に加熱したりするのに重要な役割を果たしているのではないかと考えられるようになりました。そして、これらの謎に迫るためには、彩層プラズマの運動や磁場などを測定することが重要であると考えられるようになったのです。そこで、2013年にNASAは太陽観測衛星IRISを打ち上げました。IRISは、彩層からの紫外線を分光観測することにより、彩層のプラズマの奥行き方向の(視線)速度を測定することができます。先にご紹介したとおり、「ひので」とIRISの共同観測による成果も挙がっています。

次に測りたいのが、彩層の磁場です。コロナの加熱に磁場がかかわっていることは分かっています。また、フレアを起こすきっかけになる磁場構造(トリガ磁場)を検証する研究が始まっていることも先にご紹介しましたが、より高い信頼性でトリガ磁場を検出するためには、彩層の磁場情報が不可欠です。

光球の磁場は「ひので」が精密に測定していますが、彩層の磁場は光球よりも弱く、光球と同じ方法で測るのではうまくいかないことも多々あります。そこで、新しい観測手法も導入して、次期太陽観測衛星SOLAR-Cでは彩層の磁場を測ることを考えています。この新しい手法が本当に有効かどうか、衛星に載せて打ち上げる前に予備実験が必要です。そこで、2015年9月3日、CLASPという観測ロケットの飛翔実験を行いました。CLASPという新しい手法で紫外線観測をする装置をロケットに載せて打ち上げ、高度150 km以上に滞在できる5分間に太陽を観測するというものです。(詳しくは、こちらを参照。)現在、データの解析中です。CLASPの結果がSOLAR-Cへとつながり、太陽の謎が明らかになっていくことをご期待ください!

CLASPホームページ:
http://hinode.nao.ac.jp/KakenS/study-CLASP.shtml
SOLAR-Cホームページ:
http://hinode.nao.ac.jp/SOLAR-C/


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