2011

ワークショップスケジュール

黒点研究会 2011 (Sunspot workshop 2011)

黒点や活動領域における磁場構造や活動性について、ひのでやSDOによる最新の観測成果とともに、数値シミューレション研究によって見えてきた描像を紹介し、今後の黒点研究の方向性について議論する研究会です。
  • Date: November 24 (Thu), 2011 (10:30AM-6PM)
  • Place: Cosmos-Kaikan Meeting Room, NAOJ

  • Program:
    • 10:30-11:10: S. Toriumi (U.Tokyo )
      Title: Active region formation by MHD flux emergence simulation
    • 11:10-11:50: Y. Katsukawa (NAOJ)
      Title: Transient downflows in sunspot penumbrae

    • 11:50-13:00: Lunch Time

    • 13:00-14:00: M. Rempel (HAO)
      Title: Fine structure in numerical sunspot models
    • 14:00-14:40: H. Isobe (Kyoto U.)
      Title: Penumbra jets and component reconnection

    • 14:40-15:00: Coffee Break

    • 15:00-15:40: K. Ichimoto (Kyoto U.)
      Title: Fine structures of sunspot penumbra
    • 15:40-16:10: K. Takizawa (Kyoto U.)
      Title: Prominent photospheric down flows on magnetic neutral line in βγδ type NOAA9957
    • 16:10-16:40: A. Hillier (Kyoto U.)
      Title: The role of partial ionization in flux emergence

    • 16:40-16:50: Coffee Break

    • 16:50-17:20: R. Kitai (Kyoto U.)
      Title: Comments on umbral dots
    • 17:20-18:00: T. Shimizu (ISAS/JAXA)
      Title: Light bridges, emerging flux, and spot formation

M. Rempel氏による太陽磁場集中講義

天文台客員教授Matthias Rempel氏(HAO)による、「太陽内部構造とダイナモの 物理」、「表面磁場構造の物理」、の2コースの集中講義です。

  • Lecture 1 ~ Basics of Solar Interior Physics and Dynamo ~ (Reference: Heliophysics,chap.3, Cambridge Univ. Press.2009)
    • Date/place:
      • 7,Nov. (1) 10:30AM~, (2) 1:30PM~ 場所: 国立天文台(輪講室)
      • 8,Nov. (1) 10:30AM~, (2) 1:30PM~ 場所: 国立天文台(輪講室)
      • 9,Nov. (1) 10:30AM~, (2) 1:30PM~ 場所: 国立天文台(院生セミナー室)
    • Abstract:
      In the first half of this lecture will present a general introduction to dynamo theory, which will be based on a summer school lecture for graduate students. This introduction will cover the basic properties and definition of large scale dynamos and will introduce mean field theory. In the second half I will focus on dynamics of the solar interior and cover solar differential including the cycle variation known as torsional oscillations. After discussing the role of the meridional flow in the angular momentum transport balance I will give an overview of solar dynamo models. Since we do not have an generally accepted dynamo model at this point, I will present the different dynamo scenarios considered to date and discuss the limitations of the various modeling approaches that are in use.
  • Lecture 2 ~ Solar Surface Physics ~
    • Date/place:
      • 14,Nov. (1) 10:30AM-, (2) 1:30PM- 場所:天文台(大セミナー室)
      • 15,Nov. (1) 10:30AM-, (2) 1:30PM- 場所:天文台(大セミナー室)
      • 21,Nov. (1) 10:30AM-, (2) 1:30PM- 場所:天文台(コスモス会館会議室)
    • Abstract:
      In this lecture I will first summarize the physics that govern photospheric MHD and briefly discuss the numerical treatment of the resulting equations. After discussing in particular the numerical challenges of sunspot simulations, I will focus on the origin of penumbral fine structure and Evershed flow in simulated sunspots. Toward the end of this lecture I will focus on larger scales up to the scale of active regions. Here I will focus on the subsurface magnetic field and flow structure of sunspots and implications for helioseismic studies. On the scale of active regions I will present most recent flux emergence simulations showing sunspot formation and decay.

「ひので/SDOによる彩層・プロミネンス研究の進展」研究会"Workshop on Advances in Studies of Prominence and Chromospheres with Hinode and SDO"

Multiwavelength and high resolution observations with Hinode and SDO have provided fruitful information to understand dynamics of fine structures seen in chromospheres and prominences/filaments. Recent advances of the studies are presented in this workshop, and we discuss research topics to be addressed with the instruments in the near future.

    • Date:
      Wed 5 Oct 2011 13:30 - 17:15
      Thu 6 Oct 2011 10:15 - 15:00
    • Place : NAOJ/Mitaka Colloquium Room
    • LOC: T. J. Okamoto, T. Berger, Y. Katsukawa
      **** Day 1 (October 5) ****
    • [Session 1 : Prominence]
      • 13:30 - 14:30 : T. Berger
        "The prominence-coronal cavity connection: interpreting observations from Hinode/SOT and SDO/AIA"
      • 14:30 - 15:00 : A. Hillier
        "Simulations of the magnetic Rayleigh-Taylor instability in a quiescent prominence"
      • 15:00 - 15:30 : Y. Katsukawa
        "Diagnostics of filament magnetic fields with He I 10830A"

      -- break --

    • [Session 2 : Prominence eruption]
      • 15:45 - 16:15 : A. Sterling
        "Observation of filament eruptions with SDO"
      • 16:15 - 16:45 : S. Imada
        "Imaging Spectroscopic Observation of Filament Eruptions by Hinode/EIS Flare Hunting Study"
      • 16:45 - 17:15 : N. Nishizuka
        "Observation of Fragmenting Prominence Eruption"

      **** Day 2 (October 6) ****
    • [Session 3 : Chromospheric dynamics]
      • 10:15 - 10:45 : T. Shimizu
        "Chromospheric and coronal dynamics associated with formation of a large sunspot in emerging flux region"
      • 10:45 - 11:15 : J. Okamoto
        "Propagating waves along spicules"
      • 11:15 - 11:45 : A. Singh
        "Recent results on Chromospheric Anemone Jets with SOT/Hinode"

        -- lunch break --

      • 13:30 - 14:00 : Y. Kato
        "Propagation of waves through magnetic pumping"
      • 14:00 - 14:30 : H. Isobe
        "Role of partial ionization in chromospheric dynamics"
      • 14:30 - end : S. Tsuneta
        "Chromospheric heating as seen with H-alpha"

    太陽の磁気的活動と生命の誕生 - Faint Young Sun Paradox 研究会 -

    • 日時:2011年9月5日 13時 - 9月6日 17時
    • 場所:
      9月5日:国立天文台(三鷹) 講義室 (中央棟[北]ロビー)
      9月6日:国立天文台(三鷹) 講義室 (中央棟[北]ロビー)
    • SOC: 今田晋亮(宇宙研), 鈴木建(名大), 宮原ひろ子(宇宙線研), 常田佐久(国立天文台)

    主旨

    約35億年前に地球に生命が誕生したと考えられているが、その時代の太陽及び地球周辺の宇宙環境を探る。標準太陽モデルによると、生命が誕生したとされる〜35億年前、太陽は現在よりも暗かった。そのため、地球は全球凍結の状態にあり生命が誕生する事が難しい状態にあったと考えられている(The Faint Young Sun Paradox)。このような環境にあった地球で生命を誕生させる可能性はいくつか考えられるが、本検討会では、"実は太陽は暗くなかった!"という可能性について検討する。具体的には、35億年前の太陽は現在より重く明るく、自転速度も速かった可能性について、あらゆる角度から考察する。太陽の明るさを現在の太陽以上にするため、当時の太陽の質量が5%程度大きかったとすると、太陽の質量及び角運動量損失を現在より2〜3桁増やさないと、現在の太陽と矛盾が生じる。そこで、35億年前の太陽風やCoronal mass ejection等、初期太陽の磁気流体力学的現象を理論的・観測的に検討する事によって、The Faint Young Sun Paradoxの天文学的解決を試みる。

    プログラム

    9月5日 13時~18時

    • セッション1: はじめに
      • [13:00-13:30] The Faint Young Sun Paradoxと太陽の電磁流体活動
        常田佐久(国立天文台)
    • セッション2: 問題意識およびintroduction - 35億年前、生命誕生しうる全球凍結していない環境の可能性について -
          [座長:鈴木建]


      • 2-1. [13:30-14:10] 標準的なparadoxの解決案 倉本圭(北大)
        世の中に出回っている初期地球の大気モデルとその地質学的証拠の両方をおさえながら,太陽側の進化シナリオが変わるとモデルがどう変わりそうなのかについても議論する。
      • 2-2. [14:10-14:50] 恒星モデルの初期太陽は何故暗いのか? 須田拓馬(国立天文台)
        恒星進化の数値計算コードを用いた太陽モデルでは、35億年前には光度が現在の7割程度であったことが知られている。本講演では、光度の時間変化の原因について述べるとともに、これを変更することは可能か、また、またそのような条件は何か、について議論する。
      • 2-3. [14:50-15:15] ZAMS時の太陽質量を、太陽風モデルを用いての考察 今田晋亮(宇宙研)
        ZAMS時の太陽質量を、現在の1.05倍にする事が、極端な太陽風を仮定する事で可能かどうかを検討する。太陽風は熱的な風を仮定し、パーカー太陽風をベースに考察をおこなう。
      [15:15-15:30] 休憩

    • セッション3: 他の太陽型星の観測等から要請される条件
          [座長:今田晋亮]


      • 3-1. [15:30-16:00] 太陽以外の恒星風の観測 鈴木建(名大)
        若い太陽型星の恒星風の観測(Wood et al.)から類推される太陽の質量放出の歴史を,角運動量の時間進化と合わせて議論する。
      • 3-2. [16:00-16:30] 星の年齢とX線、紫外線、周期等の関係について 加藤成晃(国立天文台)
        太陽型恒星におけるコロナ(磁場)活動性の指標であるX線・紫外線の光度変動周期についてレビューする。
      • 3-3. [16:30-17:00] 星団の色等級図から太陽質量の星の最初の数十億年の進化が見えるか 茂山俊和(東大)
        違う年齢を持っているが組成は太陽とほぼ同じとされている星団を観測した色等級図を比較することで太陽質量の星の最初の数十億年の光度変化を見ることができるかを検討する。Hyades星団、M67, NGC188などの散開星団についての観測結果を概観し、理論モデルと比較して現状で言えることと将来の観測への示唆が与えられるか検討する。
      • 3-4. [17:00-17:30] 惑星大気および月に残された初期太陽の痕跡 寺田直樹(東北大)
        惑星大気の宇宙空間への流出および大気進化の観点から、FYS問題について考察を行う。惑星大気流出量の理論的推測に加えて、惑星大気中の同位体比や、月にインプラントされた初期地球大気の痕跡に基づいて、初期太陽風に必要とされるフラックス値を議論する。
      • 3-5. [17:30-18:00] 月の表砂に映る初期地球 小嶋稔(東京大学)
        月の表砂より初期地球環境を考察し、FYS問題についてコメントする(参考文献:Ozima et al.,PNAS, 2008)
      [18:30- ] 懇親会 (コスモス会館にて)

      9月6日 9時~16時40分

    • セッション3: 他の太陽型星の観測等から要請される条件 (cont.)
          [座長:片岡龍峰]


      • 3-6. [09:00-09:40] 惑星形成論と過去の太陽 小久保英一郎(国立天文台)
        惑星形成論における、太陽および太陽風等、太陽起源の物理現象の位置づけ、惑星形成論にとってどれくらいのインパクトが予想されるのか等を議論する。
      • 3-7. [09:40-10:20] 微惑星形成と過去の太陽 中本泰史(東工大)
        惑星形成初期「ダストからの微惑星形成」段階について、過去の太陽光度や太陽風強度が従来想定されているものと異なった場合のインパクトについて。
      • 3-8. [10:20-11:00] 太陽風と原子惑星系円盤におけるダストの関係 上野崇孝(宇宙研)
        中心星を周回するダストの角運動量の減少について、我々の太陽系の場合はフォトン・ポインティング・ローバトソン効果が大きな寄与を与えている。しかし原始太陽において太陽風の強度が大きい状態を想定すると、太陽風により角運動量を失う効果を考慮する必要がある。本講演では、強太陽風が原始惑星系円盤の進化シナリオに与える効果を考えてみたい。
      • 3-9. [11:00-11:40] 原始太陽風についての隕石学的展望 圦本尚義(北大)
        隕石の中に多量の太陽風組成の希ガスを含む種類が存在する。この中の一部に、コンンドリュール内部やメタル粒子中にも太陽風希ガスや太陽同位体組成の酸素を含むものが見つかってきた。これらの分析結果は、原始太陽が非常に活発で、桁違いに高強度の、あるいは、高エネルギーの星風を吹き出していた可能性を示唆している。
      [11:40--12:40] 昼食

      • 3-10. [12:40-13:10] 初期太陽の太陽風、活動周期、自転周期の復元可能性について 宮原ひろ子(宇宙線研)
        初期太陽の太陽風強度は、月レゴリスやプレソーラー粒子の同位体比から復元できる可能性がある。また、活動周期や自転周期の変遷についても、サンゴ化石や貝化石の分析から制約できる可能性がある。本稿では、これまでに得られている初期太陽風の観測的制約についてレビューを行うとともに、活動周期や自転周期の復元可能性について議論する。
      • 3-11. [13:10-13:40] 初期地球磁場への地質学的制約 臼井洋一(海洋研究開発機構)
        活発な初期太陽のもとでは、地球磁場が顕著に増加しない限り、地球環境は激しく太陽の影響を受けるはずである。地質学的証拠はこのシナリオを示唆する:数は少ないものの、最新の古地磁気学研究は、34億年前の地球磁場は現在と極端には変わらないことを示している。
    • セッション4: Faint young sun paradoxを解決できそうなモデルについて - ZAMS(Zero Age Main Sequence)時に頻発するCMEで質量損失させる - (2時間30分)
          [座長:宮原ひろ子]


      • 4-1. [13:40-14:10] 定性的なアイデアについて 今田晋亮(宇宙研)
        ZAMS時には非常に大きい質量損失をさせ、また46億年後には現在の質量損失になりうる、定性的なモデルのアイデアについて議論する。
      • 4-2. [14:10-14:40] ZAMS時のCME 片岡龍峰(東工大)
        現在のコロナ質量放出(CME)は10^15 gのオーダーで1日1回程度発生することから、質量損失率は10^18 g/yr程度で、400km/sで5/ccの背景太陽風3x10-19g/yrと比べて、数十倍小さい値となっている。つまり、現在のCMEによる質量損失率は10^{-15} M_sun/yr程度である。Faint Young Sun問題を解決し得るZAMSの質量損失10^{-11} M_sun/yrを、全てCMEの頻度に押し付けると10^4倍の頻度、つまり10秒に1度、CMEが発生することになる。現在までに太陽が角運動量を失いすぎないためには、また、Woodによる恒星風の観測結果と矛盾しないためには、この質量損失率で極域から選択的に質量損失すればよいが、極域に集中する活動領域と関連して上下方向にCMEが発生する、ということが考えられる。こられの要請を満たすCME発生は現実的か否かを検討する。
      • 4-3. [14:40-15:10] 現在と昔の太陽ダイナモ 堀田 英之(東大)
        現在、理解されている太陽内部の大局的速度場(子午面還流・差動回転)の維持機構、そして磁場の生成機構(太陽ダイナモ)を説明する。また、そこから考えられる自転角速度が大きい時の大局的速度場、生成される磁場、そしてその周期について議論する。回転が速い時の黒点の出現緯度についても 議論する予定である。
      • 4-4. [15:10-15:40] 若い太陽の表面磁場構造と太陽磁場の進化史 政田洋平(神戸大学)
        若いG型星の観測から、過去の太陽が現在よりも遥かに短い自転周期を持っていた事が示唆されている。さらに、近年、DonatiらのZeeman-Doppler Imaging観測によって、高速回転する若いG型星が、現在の太陽とは全く異なる表面磁場構造を持つ事がわかってきた(c.f., Donati & Landstreet2008)。本講演では、近年の観測結果および高速回転星でのダイナモ理論を拠り所にしながら、若い太陽に期待される表面の磁場構造/分布について議論する。さらに、磁場構造の進化の歴史と、太陽の角運動量/質量損失史の関係についても考察する予定である。
      • 4-5. [15:40-16:10] 昔の太陽風について 鈴木建(名大)
        太陽系初期の太陽風がどのようになっていたかを知る事は、太陽系惑星の形成や進化を論じる上で重要である。発表では、太陽風の進化に関してこれまで行われてきた研究を紹介する。太陽風速度や密度(質量流束)の進化だけでなく、角運動量についても論じる予定である。
    • セッション5: まとめと議論
      [16:10-16:40] 今田, 鈴木, 宮原

    Carlsson教授による実践的輻射輸送講義

    The lecture course focuses on applications of radiative transfer and consists of morning lectures and afternoon practical exercises. The aim of the series is to give an understanding of the diagnostics of optically thick lines and to give mastering skills for tools to make non-LTE calculations and analyze the results. The Sun will be used as our prime "laboratory" but the concepts and methods are also applicable to stars. The two first days of morning lectures will be focused on the numerical techniques behind non-LTE modelling while the two last days will be more focused on applications and results.

    • 日時: 2011年6月13日(月) - 17日(金)
    • 場所: 国立天文台・三鷹 コスモス会館会議室
    • 世話人: M. Carlsson (Univ. Oslo), 末松芳法 (国立天文台)
    • プログラム:
      • Monday June 13
        • 9:30-12:00 Lecture:
          Basic concepts, coronal approximation, optially thick line formation
          Numerical integration, problem with scattering, Feautrier's method
        • 13:30-17:00 Practice:
          MULTI non-LTE code. How to set up a working copy. Input/Output files, analysis tools.
      • Tuesday June 14
        • 9:30-12:00 Lecture:
          Accelerated lambda iteration, Scharmer's method, Olson-Auer-Buchler, convergence acceleration, linearization, non-LTE
          3D radiative transfer, long-characteristics, short-characteristics, Opacity Distribution Functions, multi-group-opacities
        • 13:30-17:00 Practice:
          Practical exercises.
          line formation in the solar atmosphere:
          Na-D
          Mg-b
          Ca-H
          Hinode continuum filters
          getting input data (building atom files)
          non-LTE effects for abundance determinations in stars
      • Wednesday June 15
        • 9:30-12:00 Lecture:
          non-equilibrium ionization
          non-LTE effects for abundance determinations in stars
        • 13:30-17:00 Practice:
          Practical exercises (continued)
      • Thursday June 16
        • 9:30-12:00 Lecture:
          Line formation in dynamical media
          3D chromospheric simulations
        • 13:30-17:00 Practice:
          3D synthesis column-by-column with MULTI
      • Friday June 17
        • 9:30-12:00 Practice:
          Help with practical exercises for those who want
        • 16:00-17:00
          NAOJ Seminar by Prof. Carlsson

    第2回機構連携学術会合「乱流駆動の角運動量輸送」

    太陽では差動回転や子午面還流の機構が謎で、多くの研究者が関心を持つ 話題になりつつあります。一方、磁場閉じ込め実験室プラズマでは、 自発的トロイダル回転が話題となっています。実験室プラズマと太陽と 何が同じで何が異なるのか、同じ物理はあるのか?核融合科学研究所と 国立天文台との学術連携も意識しつつ、共通の話題となりえる「回転」 をテーマに共通の物理を議論します。誰でも参加可能です。

    • 日時: 2011年4月26日(火曜日)13時-18時
    • 場所: 核融合科学研究所 研究棟402号室
    • 世話人/問い合わせ先: 居田克巳(核融合研)、常田佐久(国立天文台)
    • プログラム:
      • 13:00-13:10: 居田克巳(核融合研)
        「はじめに」
      • 13:10-14:00: 堀田英之(東京大学)
        「太陽の対流・差動回転・子午面環流、そしてダイナモ」
      • 14:00-14:40: 久保雅仁(国立天文台)
        「日震学の基礎知識」
      • 14:40-15:00: - coffee break -
      • 15:00-15:20: 東井和夫(核融合研)
        「核融合プラズマのMHD Spectroscopy」
      • 15:20-15:40: 政田洋平(神戸大学)
        「太陽と実験室プラズマのパラメーター比較」
      • 15:40-16:20: 永岡賢一(核融合研)
        「太陽の差動回転を実験室で作れるか?」
      • 16:20-16:30: - coffee break -
      • 16:30-17:10: 稲垣滋(九州大学)
        「レイノルズ応力と流れの計測」
      • 17:10-17:30: 石川遼子(国立天文台)
        「太陽乱流の観測的特徴?太陽表面磁場の側面から?」
      • 17:30-18:00: 政田洋平(神戸大学)/横井喜充(東京大学生産技術研究所)ほか参加者
        「太陽の差動回転とプラズマの自発的回転はどこまで類似性があるか?」(まとめの議論をかねて)  

    CLASP/SOLAR-C特別講義 (SSP seminar)

    • 場所:国立天文台すばる棟セミナー室
    • 日時:2011年4月15日(金)
    • 講師:後藤基志 (核融合科学研究所ヘリカル研究部 高温プラズマ物理研究系)
    • タイトル:Hanle effect on the Lyman-α line
      講義資料

    天文学を中心とした理工学での乱流研究

    本研究集会は3月11日に発生した東日本大震災の影響を考慮して延期(時期未定)と なりました。 2011年10月に開催されました。

    乱流とそれに伴う運動量輸送やエネルギー散逸は,天文や地球物理,核融合な どの諸現象でしばしば重要な役割を果たすと考えられています.しかし,乱流へ のアプローチは自明ではありません.実際,理工学の多くの分野で必要とされる 乱流の知識と,流体物理で研究されている乱流の知見との間には大きな差があり ます.実現象では,非一様性や非等方性とそれらの効果がまず重要な問題となり ます.一方,流体乱流の研究では,方程式の非線型性に由来するクロージャーの 問題が最重要とされ,一様で等方な乱流に議論が集中しがちです.このような状 況下で,実在する乱流である非一様性乱流を扱う理論やモデルを考え,その成果 を実現象の乱流解析に活用することは大きな意義をもちます.

    この研究会は,天文学や地球物理,核融合などの研究者で乱流を扱う必要のあ る人と流体乱流の研究者で天文などの自然現象の解析に真剣な興味をもつ人が一 堂に会して,乱流を伴う実現象で何がわからないかを整理,問題を共有し,その 解析のための方法を探ろうという趣旨の会です.

    勿論,全ての問題をすぐに解決することは不可能です.そこで今回は,実在す る非一様な乱流を解析する有力な手法である乱流モデルに焦点をあて,
    (1) 天文・地球物理・核融合などの現象で乱流のどういう点がわかる必要がある のか;
    (2) 乱流モデルとはどういうものか;
    (3) 実際の自然現象において乱流モデル的手法でどのようなことができるか;  といった点について考え,議論する研究会にしたいと考えています.

    研究会では,それぞれの分野で活躍しておられる講師の方々に,できるだけ基 本的なところから講義していただき,専門用語によらず共通の言葉で物理や考え 方を語っていただくようにします.その上で,実現象で乱流について何を知る必 要があるのか,乱流による輸送や散逸を評価・モデル化する際にどのようなこと に注意する必要があるのか,などがわかるように議論を進めたいと思います.

    • 日時: 2011年3月14日(月)-15日(火)
      2011年10月28日(金)- 29日(土)
    • 場所: 国立天文台三鷹 すばる棟大セミナー室/コスモス会館会議室
      東京大学 生産技術研究所 A棟中セミナー室1(An401-402)
    • 世話人: 横井喜充(東京大学 生産技術研究所), 常田佐久(国立天文台 ひので科学プロジェクト), 星野真弘(東京大学 理学系研究科)
    • プログラム:

      天文学を中心とした理工学での乱流研究」

      第一日目 3月14日(月) 10月28日(金)
      • 10:30 - 10:40 はじめに
      • 10:40 - 11:40 井上 剛志 氏(青山学院大学理学部)
        「多相星間媒質中での乱流と粒子加速」
      • 13:00 - 14:00 山本 勝 氏(九州大学応用力学研究所)
        「金星を中心とした地球型惑星大気の力学」
      • 14:10 - 15:10 犬塚 修一郎 氏(名古屋大学理学部)
        「降着円盤および磁気回転不安定性(MRI)と関連する乱流について」
      • 15:20 - 16:10 ポスター紹介
      • 16:10 - 17:40 ポスター・セッション
      第二日目 3月15日(火) 10月29日(土)
      • 10:00 - 12:00 吉澤 徴 氏(東京大学名誉教授)
        「乱流モデル:レイノルズ平均モデリングの基本概念」
      • 13:30 - 15:10 新野 宏 氏(東京大学大気海洋研究所)
        「竜巻・塵旋風の物理および大気境界層の乱流モデル」
      • 15:30 - 16:10 政田 洋平 氏(神戸大学システム情報)
        「太陽の差動回転と乱流」
      • 16:20 - 17:00 石川 遼子 氏(国立天文台ひので科学プロジェクト)
        「太陽短寿命水平磁場と対流構造,その起源について」
      • 17:00 - 17:30 総合討論
    • ポスター発表
      • [P-01] 著者(所属):三浦 英昭 (核融合科学研究所)
        題目:Hall MHD乱流に対する空間フィルターの作用
      • [P-02] 著者(所属):中村 琢磨 (宇宙航空研究開発機構)
        題目:渦単体という視点で見る宇宙プラズマ乱流
      • [P-03] 著者(所属):勝川 行雄 (国立天文台)
        題目:「ひので」で探る太陽表面における磁気対流の性質
      • [P-04] 著者(所属):船越 智史,宮本 大士,佐藤 友俊,宮嵜 武 (電気通信大学 大学院知能機械工学)
        題目:準地衡風点渦系の最大エントロピー状態
      • [P-05] 著者(所属):石澤 明宏 (核融合科学研究所)
        題目:乱流による磁気リコネクション
      • [P-06] 著者(所属):瀧本 浩史 (東京工業大学)
        題目:壁乱流に見られるストリーク構造の地表面幾何依存性
      • [P-07] 著者(所属):小布施 祈織,竹広真一,山田道夫 (京都大学 数理解析研究所)
        題目:β平面上の帯状流の安定性と乱れの効果
      • [P-08] 著者(所属):鈴木 建 (名古屋大学)
        題目:降着円盤での磁気乱流の局所および大局数値実験
      • [P-09] 著者(所属):堀田 英之1, Matthias Rempel2, 横山 央明1, 飯田 佑輔1, Yuhong Fan2 (1:東京大学, 2:High Altitude Observatory)
        題目:音速抑制法(RSST:Reduced Speed of Sound)による太陽内部対流数値計算
      • [P-10] 著者(所属):佐野 孝好 (大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター)
        題目:磁気回転不安定によって駆動される磁気乱流の非線形飽和レベル
      • [P-11] 著者(所属):北村 良実,池田 紀夫,瀧田 怜,上野 宗孝 (ISAS/JAXA),河村 晶子 (名大理),他「あかり」星形成チーム
        題目:星の初期質量関数IMFの起源を星間乱流に探る
      • [P-12] 著者(所属):木村 恵二,竹広 真一,山田 道夫 (京都大学 数理解析研究所)
        題目:回転球殻内の Boussinesq 熱対流が内外境界面に及ぼすトルク
      • [P-13] 著者:寺坂 健一郎 (九州大学 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻)
        題目:直線型プラズマ装置HYPER-I中に観測される間欠的な磁場揺動
      • [P-14] 著者(所属):伊藤 淳 (核融合科学研究所)
        題目:拡張磁気流体モデルを用いたプラズマ流の平衡と安定性の研究
      • [P-15] 著者(所属):上道 茜 (筑波大学 大学院)
        題目:旋回流を用いた超希薄予混合燃焼の研究
      • [P-16] 著者(所属):永岡 賢一 (核融合科学研究所)
        題目:トーラスプラズマ中の乱流による異常粘性と自発回転の実験観測
      • [P-17] 著者(所属):永岡 賢一 (核融合科学研究所)
        題目:回転プラズマ中の自発的構造(バーガース渦)形成と異常粘性
      • [P-18] 著者(所属): 寺門 大毅 (東北大学 工学部機械知能航空工学科),服部裕司 (東北大学 流体科学研究所)
        題目:二次元弱圧縮性減衰乱流の統計的性質
      • [P-19] 著者(所属): 間野 晶子 (お茶の水女子大学 大学院理学情報科学),河村哲也 (お茶の水女子大学)
        題目:河川プルーム内砂粒子の移流拡散過程の数値計算
      • [P-20] 著者(所属):澤井 秀朋(早稲田大学)
        題目:乱流磁気散逸が強磁場超新星のダイナミクスに与える影響
      • [P-21] 著者(所属):岡村 崇弘 (高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所 クライオジェニックグループ)
        題目:臨界点近傍ヘリウムにおける鉛直平板自然対流の乱流遷移過程に関する計算
      • [P-22] 著者(所属):犬伏 正信,小林 幹,竹広 真一,山田 道夫 (京都大学 数理解析研究所)
        題目:Kolmogorov流の共変Lyapunov解析と時間相関関数
      • [P-23] 著者(所属):竹内 拓 (東京工業大学 地球惑星科学)
        題目:原始惑星系円盤におけるダスト層起源の乱流

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