勝川 行雄

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開発・運用・研究、てんこ盛りの 10 年間

勝川 行雄(国立天文台 助教)

「ひのでプロジェクト」に参加したのはいつですか?そのきっかけは?

 修 論 が 無 事 に 終 了 し、 博 士課 程 に 進 学 し た 2001 年 にSOLAR-B 可視光望遠鏡(SOT)の構造モデル試験に参加したのが最初です。そこから打上げまでの地上試験、打上げてからの初期運用、観測立ち上げまで怒涛の日々でした。

「ひのでプロジェクト」の10 年間でいち押しの成果や画像は?

 2006 年に黒点半暗部の彩層で起こるジェットの動画をはじめて見たとき、泣きそうになるく
らいうれしかったことが科学成果の中では一番の思い出です。そのときは、コロナ加熱も解明できるんじゃないかと心躍りました。個人的な思い出として、研究員や短期滞在で来日された同世代の外国
人研究者と友達になって、共著論文を書くことができたこと。これは今の仕事にもつながる貴重な財産です。

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SOT で観測した黒点の彩層で発生する半暗部ジェット。(Katsukawa et al. 2007より)

「ひのでプロジェクト」の 10年間で一番印象に残っている出来事や苦労したことは?

「ひので」の打ち上げから SOTのファーストライトまで、毎朝早朝に装置の立ち上げ運用をしていたときは、さすがに体力的につらかったです。その苦労もファーストライト画像を見たときの感動で吹き飛んだのですが。あれから 10 年たち、2016 年2 月に発生した SOT 撮像系カメラの故障が、直近ですが 2 番目の思い出です。アメリカに緊急電話し ISAS に駆けつけて対応しました。10年運用するってこういうことなんだという切ない思いと、偏光分光装置が生き残った安堵と複雑な思いを味わいました。

「ひので」で今後取り組みたいことや期待することは?

 「ひので」SOT の偏光分光観測は、10 年経った今でも、他の装置を凌駕する性能を誇っています。視野が狭く使いづらいと言われることもありますが、色々工夫することで広い視野をカバーできる磁場観測を計画しています。「ひので」の偏光精度があれば、磁場の大規模構造を検出すること
もできるのではないかという密かな夢を抱いています。

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