大場 崇義

IMG_0285.jpg

人生の分岐点(バイセクター)

大場 崇義(ISAS/JAXA 総研大 D3)

「ひのでプロジェクト」に参加したのはいつですか?そのきっかけは?

 学部生のときに参加した総研大のサマーステューデントプログラムで、初めて「ひので」の偏光分光データを解析しました。その鮮明な画像だけでなく、光の情報だけで太陽表面の温度・速度・磁場といった物理量を詳細に引き出せることに感銘を受けました。以来、大学院生から「ひので」のデータ解析を続けています。

「ひのでプロジェクト」の10 年間でいち押しの成果や画像は?

 太陽は、空間的に分解できる唯一の恒星です。星の表面で発生しているダイナミックな現象が、「ひので」では一目瞭然です。特に「黒点」の動画は印象的で、とてもこの世のものとは思えないと今でも感じます。こうした星の大気活動を見ていただきたいので、是非ひので科学プロジェクトのホームページにある画像・動画ギャラリーを鑑賞してくださればと思います。

10_02.png

SOT が観測した「日本黒点」。

「ひのでプロジェクト」の 10年間で一番印象に残っている出来事や苦労したことは?

 学生でありながら、「ひので」に大きく関わることができるのが衛星運用です。国内から海外までたくさんの観測リクエストがやってくるので、それらの要求に沿って観測波長・時間・焦点・位置情報などを適切に処理しなければならない、責任の重い仕事です。大きなプレッシャーを感じますが、自分の研究に特化したデータを取得できるチャンスがあるだけでなく、衛星運用を現場で行って学べる大きなメリットがあります。「ひので科学プロジェクト」のとてもユニークなところです。

「ひので」で今後取り組みたいことや期待することは?

 太陽表面の対流モデルについて、近年の数値シミュレーションによる研究で理解が進展している一方で、観測的には確固としていません。その鍵を握るのが、太陽をさまざまな角度から観測する全面データを用いた解析です。全面データの解析は、太陽分野だけでなく、「恒星で観測される吸収線の特徴が太陽ではどのように形成されているのか」といった太陽 - 恒星分野を連携する研究としても重要です。太陽はこれから静穏期に向かって磁気的活動を弱めていくため、そうしたユニークな観測を実施できるチャンスを活かしていきたいと思います。

当ページの画像、映像のご利用については、こちらをご覧ください。当ページの画像、映像でクレジットが明記されていないもののクレジットは『国立天文台/JAXA』です。当ページ内の、クレジットが『国立天文台/JAXA』、『国立天文台/JAXA/MSU』および『国立天文台、JAXA、NASA/MSFC』である著作物については、国立天文台が単独で著作権を有する著作物の利用条件と同様とします。著作物のご利用にあたっては、クレジットの記載をお願いいたします。なお、報道機関、出版物におけるご利用の場合には、ご利用になった旨を事後でも結構ですのでご連絡いただけますと幸いです。ご連絡はpress(at)hinode.nao.ac.jp((at)は@に置き換えてください)にお願いいたします。

page top