遠きにありて思ふもの
石川 真之介(ISAS/JAXA研究員)
「ひのでプロジェクト」に参加したのはいつですか?そのきっかけは?
大学院時代から太陽フレアを研究テーマとしていましたが、学生時代と最初のポスドクは高エネルギー観測のデータを主に使っていました。2012 年 4 月から国立天文台を受入先として日本の太陽研究グループに加わり、ひのでの観測データを使い始め、運用にも参加し始めました。
「ひのでプロジェクト」の10 年間でいち押しの成果や画像は?
科学成果自身ではないですが、私自身が太陽に興味を持つきっかけのひとつとなったのがようこう衛星による X 線太陽全面画像だったこともあり、XRT のシノプティック画像に一番感慨があります。太陽の豊かな構造やさまざまな現象の存在が一目でわかり、興味を駆り立てられます。私が大きく関わってきた FOXSI ロケットの打ち上げ直前のシノプティックを私の 1 枚として選びました(FOXSI チームではディスク中央の活動領域 3 つを moneyface と呼んでいます)。
「ひのでプロジェクト」の 10年間で一番印象に残っている出来事や苦労したことは?
これまで所属していた高エネルギーの研究グループとの文化の違いに苦労しました。細かい用語の使い方やグループの雰囲気など、私にとっては日本のひのでチームはアメリカの高エネルギー太陽観測衛星 RHESSI のチーム以上に外国でした。
「ひので」で今後取り組みたいことや期待することは?
ひのでに期待することは質の高いデータを引き続きできるだけ長期間提供し続けてくれることです。私自身が取り組みたいと思っているのは、FOXSI ロ ケ ッ ト、CLASPロケット、ALMA 等、新しい観測装置による太陽観測と組み合わせた多波長の観測による現象の理解です。
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