科学だけでなく仕事の幅を広げてくれた「ひので」
下条 圭美(国立天文台 助教)
「ひのでプロジェクト」に参加したのはいつですか?そのきっかけは?
私は 1999 年 3 月に博士号を取得し、その 4 月から宇宙研「ようこう」衛星プロジェクトのポスドクになりました。このころからSOLAR-B 設計会議が宇宙研で開かれるようになり、この会議開催のお手伝いをしたのが最初です。
「ひのでプロジェクト」の10 年間でいち押しの成果や画像は?
XRT 担当であり X 線ジェットを研究対象としていたので、やっぱり極域で頻発する X 線ジェットです。ひのでの観測で X 線ジェットの基本は、ほぼ理解できたと思っています。残された課題は磁気リコネクションとジェット加速の関係を観測的に突き詰めることだと思います。
「ひのでプロジェクト」の 10年間で一番印象に残っている出来事や苦労したことは?
XRT のフィルター設計・姿勢制御系の太陽研究者側担当・MDP 機能試 験・ 科 学 運 用 スキーム/ FITS ヘッダーの設計・サイエンスセンターの立ち上げと、多岐にわたり「ひので」に関わりました。2000 年から 2011 年まで私の勤務地は野辺山でしたが、2003 ~ 4年頃は1年の 1 / 3 が相模原/三鷹出張でした。打ち上げ後も年間 30 回以上三鷹へ出張をしていました。それぞれ思い出はありますが、疲れきった体で真夜中の中央道を何度となく走ったことが、意外と印象に残っています。
「ひので」で今後取り組みたいことや期待することは?
2010 年から ALMA での太陽観測開発に乗り出し、昨年やっと太陽観測の共同利用を開始することができました。これからは「ひので」と ALMA の共同観測で科学成果をあげていきたいです。
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